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Myst III Exile


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オープニング

 我々は母なるドニへと戻ってきた。
 しかしそこで見たものは、壮大さを誇った建物は朽ち果て、 ドニの人々は憎悪の炎に焼き尽くされていた。憎悪は偏見と 限りない欲望から生まれそして炎と化し、一瞬にしてドニを 覆い尽くしたのであろう。
 そして私は別の”時代”を書き記す事を決意した。
 生き残ったドニの人々がもう一度やり直せる時代を。過去の 悲劇から解放された時代を。
 愛する妻が私に微笑む。そう未来のみを見つめて生きるのだ。 そして私はこの”レリーシャンの書”を書き綴った。
 生まれたばかりの娘と、いつの日か共に時代の旅に出かける 事を夢見て。
 娘のイーシャをドニの人々に会わせてみたい。彼らは今も自 力で新しい生活を築いているだろう。
 彼らは私に希望を与えてくれる。過去の過ちを正し、そして 私を輝かしい未来へと導いてくれるのだ。

タモン宛の手紙

タモン殿

ナラの南京錠の軒で早々の返事をくれたことを感謝している。君も 聞いているだろうが、最近、トマーナの警備が重要な問題になって いる。ひょっとしたら、キャサリンが言うように、私の取り越し苦 労なのかもしれない。
だが、誰かが私の書斎に忍び込み、日記を全部読んでしまったかも しれないと思うと、内心穏やかではいられない。ミスト島の私の図 書館にあった数多くの「本」を実の息子であるシーラスとアクナー が燃やしてしまってからと言うもの、私の自分の世界とのつながりが、 どれほど微妙なものであったか、イヤと言う程思い知らされている。
燃やされた本は未だに直らず、それぞれの「時代」を訪れて、住人達 の生存を確認する事も出来ないでいる。
南京錠を付けたところで状況が変わる訳ではないが、忍び込まれる心 配はずいぶんと薄らぐに違いない。

敬具

アトラス


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