本格喫茶
「ご注文は?」
喫茶店のマスターが聞く。
「・・・、おや。いつも頼んでいたあの国の紅茶は中止しているのか。」
メニューの横に「現在はご利用になれません」と張り紙がしてある。
「えぇ、最近、地震があってずいぶん被害がでましてねぇ・・・」
マスターが苦笑いをする。
「・・・仕方ないな。では、ブルーマウンテンをお願いしよう。」
国名が長いのでメニューを指さして言った。
「かしこまりました。産地はいかがいたしましょうか?」
あいにく、コーヒーのことは詳しく分からない。
「あいにく、詳しくないのでね。マスター、君のおすすめでいいよ。」
「かしこまりました。」
そう言ったまま、マスターは厨房へ消えていった。
「おまちどおさまでした。」
数分後マスターが現れた。
「地図、飛行機の切符、それから時刻表。ホテルはこちらで用意させていただきます。ところで、パスポートはお持ちですね?」
「あぁ、あるよ。飛行機はすぐに?」
「えぇ、3時間後に。これから空港に行けば間に合いますよ。」
「ありがとう。」
・・・ここは本格喫茶紹介店。パスポートと旅行に最低限必要なものを用意していけば、必ず欲しい食品がある店を紹介してくれる。現地に雰囲気をいやおう
なしに満喫できるちょっとした贅沢である。
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管理人はこういうハチャメチャな設定が好きなのですが、みなさんはどうですか?
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